金魚すくい

薄くて 脆くて
溶けてなくなってしまいそうな
心もとない命綱

だから急いで掬いあげてしまいたかったのに

金魚は 生きてる
生きて 動いてる
動いて 逃げてく

運がなかったねえ おじさんは言った
どうせすぐ死んじゃったよ 友達は慰めた
いいのヘタクソだから 私は強がった

紙が破れてしまったら
もう目で追うことも叶わなくて
そのうちきっと見失ってしまうね

だって金魚は自分の意志で自由に泳いでて
破れた紙を嘆いてるひとの存在も知らない

←back  index  next→